日常

昨日の朝はまだ晴れていたので、いつものように駅から30分の道のりを歩いて職場に向かった。
足元を気にした遊歩道も特に問題なく、キリっと冷えた空気の中を音楽をお供に歩いた。
まだこんなに寒いけど、梅の花が咲き始めていたりして、季節は確実に廻っているのがわかる。
15分ほど歩いて公園に着くと、犬の散歩をする人や、ジョギングをする人など
いつもと何も変わらない土曜日の朝の風景。
だけど辺りは昨日降った雪がそのまま残っていて真っ白だ。
いつもよりゆっくりとした足取りで進んだ。
朝日に照らされて溶けだした雪が木の上から水しぶきになって落ちてくる。
それは時々見事に私の頭にヒットしてマスカラが落ちそうになった。
途中からヘッドフォンをはずして歩いた。
風で木が揺れるたびに落ちる水しぶきの音や
すれ違う人たちの会話や、坂道を登る自分の少しあがった息遣いが近くに聞こえた。
たまにはいいなと思った。こんなに静かだったのか。
展望台の近くまで来ると、誰かが作った雪だるまがあった。
そしてそりで斜面を滑って遊ぶ子供たち。
いつの間にか空はまた暗くなってきて、雨が降り出しそうだ。