五里霧中

結局のところ、私には決定的に欠けているものがある。
何を普通とするかの定義はわからないけど、いわゆる普通に年を重ねていく上で
身につけていく知恵とか知識とかが私には足りない。
そういうことを覚えていくべきときに家にこもり、
人との接点を一切排除してきた報い。
だから目の前で好きな人が笑っていてもどうしていいかわからないし、
もやもやとした気持ちの持って行き場とか、言葉をかわすためのちいさなきっかけとか
まったくもって落第点。
考えてみたら彼のことは何も知らないに等しいし、
ただただ恋に恋している状態といっていいのかもしれない。
なにやってんだか、と思いながらもまんざらではない自分もそこにはいる。